企業のDXを推進する、事業のオンライン化を推進する、などの方針をうけ、デジタル人材、エンジニアの採用を始めることになった人事担当の方が、エンジニア採用を「始める」ために、考えるべきことと、そのステップをお伝えします。エンジニア採用の始め方がわからない、求人は出しているけれども応募が来ない、な課題にお困りの人事担当の方は是非ご覧ください。
【前提として把握しておくべきこと】エンジニアの求人倍率は7倍以上の超売り手市場
まずは組織をデザインし採用計画をたてる
エンジニアを採用できる体制を作ることから
求人をだす準備が整ったら、様々な方法で採用活動を実施しよう
採用手法の土台となる採用広報ブランディング
まとめ
前編までの取組で、事業戦略に応じたデータ活用戦略が完成し、求める人物のスキル、経験の要件を設計することが出来ました。しかし、求人を出す前に確認しておくべきことがあります。実際にエンジニアを採用するうえで、よく課題になってくるのが、既存の報酬制度とエンジニアの市場感が合わないこと、です。
前述の通り、エンジニアは超売り手市場であり、給与待遇もその他の職種と比べると高く設定されている場合が多いです。また、評価制度もさまざまな試みがなされており、エンジニアが働きたくなる環境作りに各社腐心しています。このようなエンジニアが働きやすい環境を用意することで、求人段階での競争力をつけることができたり、折角採用したエンジニアが待遇に不満を感じて離職してしまうことを防ぐことが出来ます。
スキル要件などと同様に、人材市場をよく知る転職エージェントやHR系企業に相談することで大まかな市場感は把握することができますが、内部制度までの設計を作る場合には、短期でも専門的な知見や経験をもつ人材を活用することを検討することも重要です。
職種ごとの採用人数と、その優先順位が見えてきたら、採用活動にかける予算を決めていく必要があります。一般的に採用コストとは、下記のような採用活動全般にかかる費用の合計です。
理想的には、リファラルやダイレクトなどの採用比率を加味した予算作成ができることが望ましいですが、これらの手法は初期には成果が見込みづらいので、採用する目標人数の全員がエージェント経由でも大丈夫なくらいの予算を確保しておくことが望ましいです。事業のデジタル認知が低い場合には、イメージチェンジ、ブランディング広報にも取り組む必要があるので、忘れずに予算化しておきましょう。
採用する職種にもよりますが、人事部門の担当者として最低限求人票に記載する単語(職種ごとの業務内容や担当領域、言語や開発手法など)については理解をすることが望ましいです。エンジニア組織が出来てくると、社内エンジニアと役割分担することで、より的確な採用活動が出来るようになりますが、エンジニアの手を借りることは開発リソースを割くことにもなりますので、候補者とコミュニケーションがとれる程度には職種に関する知識は備えておきましょう。特に自社で開発しようとしているプロダクトと、その構成におけるエンジニアの役割と言語の関係、については把握しておくとよいでしょう。
基礎知識の理解をおろそかにすると、スキルのマッチしないエンジニアにスカウトを送信してしまったりとコミュニケーションが円滑にいかないばかりか、マイナスな印象を与えてしまいかねません。エンジニアは自身のスキルについて公開していることが多く、多数のスカウトメールを受け取っているため、的外れなスカウトを嫌います。開発知識を備えた人事の方がいる企業でも、「スカウトメールは送信前に現場のエンジニアに一度確認してもらっている」という運用をしているほどなので、1対1のコミュニケーションを丁寧に、なぜスカウトを送ったのか、どのような活躍をしてほしいのかを、真摯に向き合い伝えることが重要です。
中編は以上です。後編では人事担当者として知っておくべきことを解説します。